HOWLING BULL

TRISTANIAはノルウェーで1996年に結成、幾度のかのメンバーチェンジとサウンドの変容を遂げ、現在のスタイルへと進化を遂げた。今回のアルバム「Rubicon」は彼らにとって6枚目の作品であり、まさにその創造性を極限まで高めたアルバムとなった。そのサウンドは、女性ボーカルと男性ボーカルの混声によるシンフォニック・ゴシック・メタル。美しく歌い上げるマリアンジェラ・デマータスのボーカルは透明感と、存在感を放ち、幾重にも重ねられたメロディーラインは必要以上にドラマティックに燃え上がる。高い創造力から生み落とされる、エモーショナルなサウンドはまさに芸術だ。北欧のフィヨルドが育んだノルウェー・ゴシックメタルのパイオニアはその芸術表現を進化させ、ヘヴィーなリフとキャッチーなメロディーラインのマリアージュを甘美なものに仕上げた。甘く官能的なバラードから、アグレッシブなメタルサウンドまでこなす、今回の作品は、洗練されたボーカルの男女のハーモニーだ。是非これに注目してもらいたい。この作品は1枚のアルバムというくくりを超えて、1つの芸術作品であると言えよう。

ゲスト・ミュージシャンとしてヴァイオリニストのPete Johansen（ピート・ヨハンセン）を迎え、Therion, Moonspell, The Gatheringを手掛けたWaldemar Sorychta（ウォルデマー・ソリクタ）がコンサルタント兼コ・プロデューサーとして参加している。新作"Rubicon"は、ゴシックメタル・ファンだけでなく、すべてのリスナーをエモーショナルな旅へと導く…。